なぜ今、コーポレートガバナンス改革が必要なのか?

岸本氏が代表取締役社長として在任していた過去16年間において、北越は下記の経営の失敗を経験しました:

  • コーポレートガバナンスの改善に失敗

  • 自身の掲げた様々な収益目標の達成に失敗

  • 買収防衛策を再導入し企業価値を毀損

  • 大王製紙とのシナジーの実現に失敗

  • 後継者候補を継続的に排除

上記にも関わらず、岸本氏によるワンマン経営支配が継続しています。

今こそ岸本氏の経営の失敗について取締役会の責任を問い、コーポレートガバナンス改革を実行する時です。

 

岸本氏及び現在の「独立」社外役員4名を退任させるべき理由については下記をご確認ください。

 

理由1:保身を目的とした買収防衛策の再導入

 

岸本氏及び現在の「独立」社外取締役による保身を目的とした買収防衛策の再導入

 

  • 北越の取締役会は、2022年5月に買収防衛策を継続しないことを決定したが(同年6月にて廃止)、岸本氏は、保身を目的とし、買収防衛策の再導入しました

  • 独立社外取締役の4名全員がこの買収防衛策を実施するための独立委員会のメンバーであることからも、その独立性に疑念があります

  • そのため、オアシスは、代表取締役社長の岸本氏の解任及び現任4名の社外取締役の解任と同時に、高い見識、独立性、多様性を有する5名の独立社外取締役候補者の選任を提案しました

 

  • 北越の取締役会は、2022年5月に買収防衛策を継続しないことを決定したが(同年6月にて廃止)、岸本氏は、大王海運を自らの支配的地位を脅かす潜在的な脅威とみなし、買収防衛策の再導入に踏み切りました

  • 機関投資家が買収防衛策に否定的な見解を示し、日本においても買収防衛策の導入社数が減少している傾向のなかで、一度撤廃した買収防衛策を株主総会決議を経ることなく再導入することは、それ自体がコーポレートガバナンスの重大な欠陥の証左です

日本において買収防衛策を導入している企業数は減少しています

  • 日本において、株主価値向上のための適切かつ効果的なコーポレートガバナンスの導入が浸透しつつあります

  • コーポレートガバナンス向上の一環として、買収防衛策を導入する企業の数は減少しています

  • l岸本氏及び「独立」社外取締役は、この潮流に逆行し、株主の利益を無視して自らの保身のために全会一致で買収防衛策を再導入しました。

経済産業省も買収防衛策に対して否定的です

理由2:大王製紙とのシナジーを実現できないにもかかわらず、政策保有株式として同社株式の保有を継続し、北越に多大な経済的損失が発生させていた

北越が大王製紙株式を売却しなかったことによる経済的損失は約400億円

北越による大王製紙株式に対する約330億円の投資から回収できた投下資本は
18年でわずか60億円程度

 

  • 北越による大王製紙株式への約330億円の投資から、資本回収はわずか60億円程度です

  • これは、18年かけて17%のリターンであったことを意味し、単純年平均では1.0%のリターンを意味します

  • 年間あたり1.0%しか利益を生まない投資に対して、北越がそのバランスシートの相当部分を割り当て続ける合理的な意義はありません

 

大王製紙株式の現在価値を加味しても、TOPIXに投資していた方がより高いリターンを生み出していた

  • 大王製紙への投資額約330億円に対して、大王製紙株式の現在価値とこれまでの受取配当額の総額は約530億円程度であり、投資額に対するリターンは62%

  • 同時期にTOPIXへの投資を行っていれば、そのリターンは119%、720億円となっていとした

 北越は大量保有報告書において大王株式の保有目的を “政策保有目的”と開示

日本のコーポレートガバナンス・コードは政策保有株式の売却を推奨

  • コーポレートガバナンスによる政策保有株式の売却の推奨は既知の事実です

ISSとグラスルイスは、大量の政策保有株式を保有している企業のCEOに反対票を投じることを推奨しています

理由3:大王製紙との戦略的業務提携が公表されたが、競合関係にある両社の本質的な利害対立及び競争法の制約により、期待される経済的利益は極めて限定的

大王製紙との経営統合を否定し「戦略的業務提携」を推進する岸本氏の主張は説得力を欠きます

理由 4:岸本氏の超長期にわたる在任期間中における業績低迷

代表取締役の岸本氏はその役職を16年にもわたり保持

 

  • 代表取締役の岸本氏(78)は北越の取締役を25年にわたって、代表取締役社長を16年にもわたって務めてきた

  • 会社は北越の将来的な事業改善を達成するために、新たな社長を必要としている

岸本氏は、北越を率いた過去10年間、自身が掲げた目標をほぼ全ての項目において実現できていません

 

岸本氏は、自身の経営支配を維持するため、他の後継者候補を排除してきた

  • 2008年のCEO就任以降、岸本氏は他の後継者候補を排除し、会社における自身の役職と支配体制を維持してきた

  • 岩田氏、中瀬氏は、長期にわたって社外取締役に就任しており、オアシスは、同氏らの独立性に疑義があると考えている